(水 すい Do( ドゥ ネットワークの活動)
タイトルは、毎年実施している フォーラムの今年のテーマです。
廃プラスチック、ペットボトルなどに端を発するマイクロプラスチックの海洋汚染問題等々が新聞に載らない日はありません。5月 10 日には、有害廃棄物の国際移動を禁
止する「バーゼル条約」締約国会議で、汚れたままのものや、他のゴミが混ざっている廃プラスチックを規制対象にすることを合意しました。ただ、国際的な動きはあるものの、身近なところでは、ポイ捨てのペットボトルなどを目にすることが多いですね。捨て方や再利用の前に、まず、使い捨てのものを減らす工夫をしなければ、解決は遠いです。
水“Do ”ネットワークでは、マイボトル (使い捨てなし)に水道水を入れて飲む(水の域産域消)ことを推奨し、数多くの給水スポットの設置を目指して、毎年フォーラムを行っています。今年( 2019 年 3 月 13 日(水)東京四谷・プラザエフ(主婦会館))は、基調講演を東京都市大学名誉教授の中原秀樹氏より持続可能な消費と生産、天然資源使用量と豊かさの切り離し(デカプリング)、エシカル消費の考え方などについて示唆に富んだご講演をいただきました。世界の給水スポットは、イギリス・ブリストルの NGO 「 City to Sea 」のガスホイト氏よりReffill プロジェクトの 活動について報告がありました。ブリストルから始まった活動が全国に広がり、給水スポットや様々なアクションをスマホで容易に検索できるのです。続いて事務局長の瀬口より、米国西海岸の脱プラ、脱使い捨て容器の条例やビジネス展開の報告を行いました。
後半は、祇園祭でリユース食器導入を実現した地域環境デザイン研究所 ecotone の太田航平氏、容器不要のネイキッド商品で消費者の意識を変えるラッシュジャパンの窪田とも子氏、日本初のレジ袋有料化等推進条例を施行したレジ袋削減のパイオニア東京杉並区環境部の高橋澄人氏に事例発表をいた だき、先に Reffill の事例報告をいただいたホイト氏と事務局長の瀬口が加わり、シンポジウム「脱使い捨て社会構築のプロセス」を議論しました。
さて、熊本ではどうでしょうか。プラごみとペットボトルの分別は行われ、ほぼきれいに洗って出されていますが、道路でポイ捨てのものも多くみられます。また、江津湖で、観察会とゴミ拾いをセットにすると、 45 リットル袋がパンパンに膨れるほどたくさん拾います。地下水日本一を誇る熊本ですから、できるだけ、マイボトルに入れて水道水を飲むようにしたいものです。そのためには、気軽に給水できるスポットの整備が急がれます。
理事/大住和子
以下のアドレスから2010 年の活動開始以来、国内外で出会ってきたオアシスを見ることができます。また、熊本など日本の事例も紹介されています。是非ごらんください。
●動画「ひろげよう!オアシスのあるまちづくり」 http://sui do.jp/news/3244
※くまもと未来ネットは、持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています。示したアイコンは記事に関連したSDGs 17の目標からの引用です。