熊本県アライグマ捕獲従事者養成講習会の開催とこれまでの活動について

近年、九州北部の各県(長崎・佐賀・福岡・大分)では外来生物アライグマによる農業被害が拡大しており、防除対策も進めていますが、それらは必ずしも有効とはいえない状況です。くまもと未来ネットは、これまで警笛を鳴らしながら熊本県内各所への周知を行ってきました。県内でも捕獲や出没の確認情報が確実に増加しており、熊本県では、2024年5月に「外来生物防除の指針」を発表し、より具体的なアライグマ防除対策の取り組みを進めています。これからがまさにアライグマ対策の正念場であり、今後の取り組み次第で、熊本が誇る農作物の未来が決まると考えます。

熊本県では、「熊本県アライグマ防除実施計画」を策定し、市町村と連携してアライグマの防除を進める一環として、捕獲従事者を養成する「熊本県アライグマ捕獲従事者養成講習会」を開催します。

アライグマの捕獲は箱わなを使用するため、鳥獣保護管理法により、原則として「わな猟免許」保持者であることが必要でしたが、外来生物法に基づき作成した防除計画により、県(もしくは市町村)が実施する講習会を受講し、現住所地の市町村(※注:防除計画に参加している市町村)で捕獲従事者の登録をすることで、箱わなを使ったアライグマの捕獲に従事することが出来ます。

R6_araiguma_hokaku_kosyu.pdf (←詳しくはチラシをご参照ください)

開催日時 会場 募集人員 期限 ※参加費は無料
第1回 2024年12/20(金)9:30~12:30 菊池市中央公民館 大会議室 50名 申込期限:2024/12/12
第2回 2025年1/24(金)9:30~12:30 嘉島町民会館 大会議室 50名 申込期限:2025/1/16
※熊本県内にお住まいの方で、アライグマ対策に興味・関心のある方(18歳以上)
※申し込みは先着順となりますので、お早めに申し込みください。

問合せ先:熊本県自然保護課野生鳥獣班 担当:木村 電話:096-333-2275

araiguma logo

くまもと未来ネットでは、17期(熊本県としては2023年度)も熊本県のアライグマ防除研修事業を受託し、これまで国内で多くのアライグマ防除の成功事例を積み重ねてこられた川道美枝子先生(関西生物研究所所長)を講師に招き、県南地域(11/6芦北町)県北地域(11/7菊池市)で研修を実施しました。

また今年度は、今後に向けての新たな提案として「巣箱型わな」実験を、熊本市環境政策課(アライグマ担当行政)、熊本工業高木工部(わな作成)、大分市(わな設計)と連携して進めています。巣箱に入ろうとするアライグマの習性を利用することで、通常必要とされる餌が不要なメインテナンスフリーを実現した画期的な箱わなです。(歌岡)

さらに今年度も、大学生インターンシップ事業(NPO法人ドットジェーピー)からの学生の派遣を受け、以下の研修を行いました。

araiguma inturn

2/16(金) 第1回 身近な外来生物観察江津湖ティラピア)
2/22(木) 第2回 アライグマ竹筒センサー作り
2/29(木) 第3回 発表会プレゼン資料調べ
3/15(金) 第4回 第56回研修会に向けて準備
3/21(木) 第5回 熊本市アライグマ防除研修会(植木)
3/22(金) 第6回 熊本市アライグマ防除研修会(河内)